カーナビ事件(その1)
投稿日: 2017/05/31 22:40:32
今日は平成28年(ネ)第10096号 損害賠償請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成26年(ワ)第25928号)について検討します。本事件は東京地裁の判決も織り込みながら進めます。
原告であるパイオニア株式会社はカーナビ分野では非常に有力な会社です。一方、被告である株式会社いいよねっとは今回初めて知りました。補助参加人であるガーミンリミテッドの子会社だったようです。「だった」というのは2017年4月1日に両社が統合されガーミンジャパン株式会社となったためです。なお、ガーミンはアメリカ合衆国で1989年に創業されたGPS機器メーカーでGarminと書くそうです。
1.各手続の時系列の整理
① 閲覧請求数が多いことから本件特許が注目度の高い発明であることがわかります。
② 侵害訴訟提起前に当事者間で交渉が行われていたとすると、閲覧請求のタイミングからして2013年以前から行われていたものと推測されます。